こんにちは
新しいことを始めるのが苦手な
kyouです。
今回は自分には長所が無いと感じている人が、行動するための本の紹介。
「ひらめき教室 弱者のための仕事論 松井優征 佐藤オオキ 共著 集英社新書」になります。
Amazonのページはこちら。
皆さんは自分には長所があると、人に自信を持って言えるでしょうか。
「自分には他人に誇れる長所なんて……」と感じている方も多いと思います。
資源や才能が無いという前提で競争するのは、中々に辛い。
そりゃ誰だって正攻法で勝ちたいですが、無いものはない。
それでは勝負は一切降りるかと言うと、まだ考えることはあります。
自分には武器が無いから、戦えないと競争を降りる前に発想を変えてみましょう。
今回の話の中心は「長所が無いなりに戦略を考えよう」という物。
解決策は「自分の弱点をすべて認める」という考え方を持つことです。
作者の松井優征さんは「暗殺教室」や「魔人探偵脳噛ネウロ」の作品を週刊少年ジャンプで連載してきました。
押しも押されぬトップクラスですが、マンガ家としては画力が高い方ではないと自己分析しています。
佐藤オオキさんも世界的なデザイナーであるにも関わらず、「自分は絵が下手」と言い切っている。
自分には才能はないだからこそ努力もするし、何でも使う。
そんな姿勢だからこそ、失敗のダメージも少なくなります。
課題の取り組み方が重要
課題に対しての向き合い方が大切です。
自分の資質に目を向けることよりも、どう生き残るか。
自分を前面に出すのではなく、他者のニーズに焦点を当てる。
僕の場合、もっと簡単に言えば、人の顔色をうかがって生きているわけですよ(笑)。
弱者だから「何でも好きなことやっていいよ」と言われたら、たぶんろくなものができない。
それよりも人の顔色から「この人は何が欲しいのかな?」と要求を推測して、その中で工夫する作業の方が楽しかったりするんですよね。
ひらめき教室 弱者のための仕事論 松井優征 佐藤オオキ 共著 集英社新書p181より抜粋
結局人の役に立つ=ニーズを吸い上げることなので、自分に才能が無いからこそ素直に要求に応えられる。
この視点は驚きました。
私は自分の能力を充実させなければ、「相手のニーズには応えられない」と考えていましたから。
他社からの期待に応えるのに、能力は問題ではありません。
自分には才能が無いという前提で基本戦略を組み立てる
「自分には才能が無い」という前提を持つことは、ネガティブな印象があります。
しかし、この認識を持つからこそ「周囲の望むこと」を正確に読み取れる。
実は次に勤めることになる会社がその戦略を取っていました。
中堅規模の証券会社です。
証券業界ではガリバーが、「規模の経済」を前面に押し出しています。
経営資源の物量勝負では話になりません。
だからこそ「営業する対象」を絞っているそうです。
転職エージェントの目から見ても、「営業が上手い。だからこそ生き残れている」という評価でした。
選考の段階から「深く突っ込んだ検証」がなされましたね。
実務形式の試験を2回も経験しました。
「経営資源に差がある」からこそ、「他社よりも深くニーズをくみ取る」という戦略が取れるわけです。
それが会社の風土として根付いているのでしょう。
財務諸表を見ても、利益率凄い数字でした。
「他社を圧倒する資源のなさ」=「ニーズをくみ取る柔軟さ」と視点を変えることが重要です。
自分の能力をフラットに評価する
才能が無いという前提を持つと、自分の能力をフラットに評価できます。
だからこそ足りない資源を自前で用意するのではなく、他人の力や既存の蓄積を利用する。
今ある資源を有効活用しようと思えるわけです。
松井(対談形式のため敬称略)
偶然や他人に左右される屈辱感はあるんですよ。
でも同時に「おもしろいからしょうがない」もある。
(中略) それよりも受け入れることで選択肢が広がる。
「これはこれでおもしろいじゃん」という直感は、信じた方がいいでしょうね。
ひらめき教室 弱者のための仕事論 松井優征 佐藤オオキ 共著 集英社新書p78より抜粋
「巨人の肩に乗る」という言葉があります。
既存の学問を踏襲して、自分のスキルの習得を早めることのたとえです。
これ、実は相当難しいと感じています。
いざ既存の知識を目の前にすると、自分の考えの方がどうしても正しいように感じてしまう。
物事を習得するときに、「才能が無い」という前提は、むしろ大きな伸び代です。
私にとって「読書の方法」を変えることは容易ではありませんが、文章の書き方はすぐに変えることが出来ます。
理由は「書くことの才能はない」という前提を置いているから。
愚直に行動してみるというのはむしろ才能が無いからこそ取れる戦略です。
本日のまとめ
自分には武器が無いという理由で戦いを降りるのはちょっと待ちましょう。
「課題への取り組み方」が問題の本質です。
「自分には才能が無い」という前提で戦略を組み立てる発想を持つことが大切です。
この戦略によって2つの効果が出ます。
1 他者のニーズを深く汲み取れること
2 自分の実力を知っているからこそ、既存の知識を上手く使えること。
本音を言えば、全部自分でやれるに越したことはありません。
ですが、それはあまりに非効率です。
楽できるところは相応に楽をして、注力するときは注力して、という姿勢が肝心ですよね。
ひらめき教室 弱者のための仕事 松井優征 佐藤オオキ 共著 集英社新書p79より抜粋
皆さんも自分なりの「弱者戦略」を考えることで、道が開けるかもしれません。
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