こんにちは キョウです。
今回は発達障害当事者の私が「生きづらさ」を少しでも減らすために
使っている10冊の本を紹介します。
「発達障害の僕が食える人になったすごい仕事術」をベースにして、
これから紹介する9冊を読んで行動していきましょう。
自分を変える必要はありません。
行動のための知識を集めて、少しずつ試していくことの繰り返し。
行動を小さくするために知識をつけるわけですから。
本を選ぶために気を付けるポイントは以下になります。
1 発達障害特有の前提を知る。
2 出来る限り情報が具体的な本を選ぶ。
3 自分自身を知って、行動する。
4 ゲームのルールを知って、行動する。
本の一覧はこちら。
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- 発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術 借金玉 著 KADOKAWA 2018
- コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた7つの仕事術 Shin 著 ダイヤモンド社 2017
- 3倍速で終わる! シンプルTodoリスト Shin 著 ポプラ社 2018
- たった1日で即戦力になるExcelの教科書 吉田拳 著 技術評論社 2014
- 医師の作った頭の良さテスト 本田真美 著 光文社新書 2012
- さあ「才能」に目覚めよう 新版 ストレングスファインダー2.0 トム・ラス 著 日本経済新聞出版社 2017
- 具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ 細谷功 著 dZero 2014
- 人生は運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている ふろむだ 著 ダイヤモンド社 2018
- 管理しない会社がうまくいくワケ アービンジャー・インスティテュート 著 大和書房 2017
- 採用基準 伊賀泰代 ダイヤモンド社 2012
まず生きづらさを減らす第1段階として「発達障害に合わせた前提を知ること」から始めましょう。
私にとって、発達障害による弊害は「不注意」と「空気が読めない」の2つ。
それぞれ「コンサータ(薬の名前です。)を毎日飲む」と「共感の成立する条件」を実践することで「生きづらさ」に対処しています。
このように「自分の事情に合わせた前提」を紹介してくれる本は本当にありがたい。
既存のビジネス書が「役に立たない情報がやたらと多い」と感じる理由は自分に合わせた前提が無いからです。
「発達障害特有の前提」が考慮されておらず、「そんなことが出来たら苦労しねえ!!」という感想になってしまいますから。
しかしこの本は
「数十人の発達障害の方にヒアリングを行い(中略)この辺は困っている人が多い」という問題に対するライフハックを書き連ねています(本書p10より引用)」
まずはビジネス書を読む前に、自分の症状と自分に合った「前提」を知ることが大切です。
これが無いと、どんな情報も生かすことが出来ません。
元々内向的な人が「行動力が全て!!」みたいな雰囲気の会社で働いても失敗するのは
容易に想像できると思います。
これが全ての行動に当てはまるわけですね。
■目次
生きづらさを減らすために「行動すればするほど、ラクになる」好循環をつくる。
生きづらさを減らすためには残念ながら「行動」が必要です。
ただ問題の本質は「行動が辛いという状況が継続している」こと。
状況を変える第2段階は「行動するために出来る限り詳しい情報を集める」ことです。
ノウハウコレクターで結構。
まずは知らないと始まりません。
知ることでハードルが下がるならどこまででも下げましょう。
「行動しない」という選択肢を消すために知識を集めていることは忘れずに。
私たちは「行動した結果、何も得られなかった」と感じたら、行動なんて二度としなくなります。
「体を動かすコスト」が生まれつき高いわけですから。
私の場合ですと、タッチタイピングを習得するときに「手首の中心部分を起点に30°回転させるとpのボタンが押せる」というくらい具体的な情報が必要でした。(医学用語で撓屈というらしいです。)
行動のための知識を得たら、小さく行動してみる。
そんな大きなことしなくていいです。
このタッチタイピングの例でいうと、「上述の文章を紙に書いてパソコンのディスプレイに貼る」という行動をしていました。
最初はこの程度でいいです。
無事にpのボタンが押せるようになったので他のボタンも全部紙に書いてタッチタイピングは練習しました。
「行動の教訓をどう集めるのか」
まずはここからメスを入れましょう。
7つの仕事術で「教訓を蓄積するノウハウ」を学ぶ
行動の教訓を得るための本が「コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術 」です。
仕事をしている人はまずGメールの下書き機能を使って、指摘されたことや失敗したことをすべて職場のPC上に書き留めましょう。
こうすると「書いたメモがどっか行った」ということが無くなります。
スマホでも見れるので何処でも見返せますし。
なんでも書きまくるうちに仕事でミスをしやすい箇所がわかってきます。
この材料が好循環を生むためのスタートライン。
「仕事ができない」というのは様々な原因が絡み合っているので、一つ一つ地道なトラブルシューティングが必要です。
なので「教訓をどう蓄積するか」というノウハウ自体が生命線になります。
もし可能であれば、職場で「自分用のメモを書き、後任用にマニュアルを残す」という業務を
上司に相談してもよいかもしれません。
こうすることで「自分専用の仕事の知識」を増やしながら、組織に貢献できます。
マルチタスクをシンプルTodoリストで実現する。
仕事のノウハウが溜まってきたら、次は1日2個以上の仕事をExcelで管理できるようになりましょう。
そのための本が「シンプルTodoリスト仕事術」です。
「今もっと仕事あるわ!!」と思った方はキャパの余裕を超えているのでなおさら早く手を付けましょう。
この本のメリットは「マルチタスクで考えるべきは仕事の相手のこと」だと教えてくれることです。
「複数個の仕事を同時にする」というのは「仕事相手の優先順位を考える」ことと同義。
たとえ仕事で関わる上司が一人だけでも、その上司には必ず仕事上の優先順位があります。
それを考えずに暴走するから生きづらくなる。
マルチタスクには深く利害関係者の目的を把握することが求められます。
「相手方の担当者、相手方の上司、さらにその上司」など、同じに見えて全く動機が違うなんてことも往々にしてあるので。
この本はそのための手段を提供してくれます。
自動的に相手のことを考えられるので「相手のことを考えろ!!」という叱責も受けなくなりますよ。
次はTodoリストを使うためのExcelについての知識です。
Excelの教科書で「需要のある強み」を作る
この本の最大のメリットは「vlookup関数とIf関数の2つの詳しい使い方を知れること」です。
この2つの関数はExcel中級者の登竜門。
なぜなら求人票でスキルが明記されていることも多いから。
「vlookup関数を20秒以内に掛けれて、自分でエラーを解決できる」
これだけで未来は大きく変わります。
2つの関数の知識は前述の「シンプルTodoリスト」でも使いますから、ほかの仕事のスキルを
底上げする効果もあります。
しかも「Excelに詳しく、問題解決できる」という評価は「空気が読めない」というキャラと一貫性を持たせやすいので多少飲み会を断っても組織の中にも居場所が出来やすい。
一石二鳥です。
生産性を向上させろと発破を掛けられている職場も多いので、より活躍の場は広くなっています。
出来ればExcelVBAまで行くとさらに重宝されますし、自分の市場価値は大きく上がります。
次からは「自分を知る」ことに焦点を当てていきましょう。
「自分を知ること」で失敗を防ぐ
行動すること「だけ」では、ノウハウがなかなか溜まっていきません。
失敗する確率が高いままですので、ラクにもならない。
それを防ぐ本が以下の2冊です。
・医師の作った頭の良さテスト
・さあ「才能」に目覚めよう
https://www.amazon.co.jp/dp/4532321433/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_f0YqCb8GPEAP6
例えば私にとっては「人に共感し、心に寄り添うように話を聞くこと」はとんでもない難易度です。
しかし「共感しているように見える姿勢で上司の話を聞く」なら回数をこなして何とかなってきました。
「職場の同僚とする天気の話に、同意の意味の言葉しか返さない」ならさらにラクに実行できます。
裏側にあるのは「自分は文字認識が得意で、思考することに価値を置く」という自分についての知識です。
わざわざ自分の苦手な「心のこもった共感的なアプローチ」をする必要はありません。
適性が無いとわかっているのですから。
「最低限のコミュニケーションが取れる人間だ」と思ってもらえればいいんです。
重要なのは最低限のラインを見極めて割り切ること。
この最低限のラインも「すごい仕事術」で引いています。
しかし、その決断は自分についての得手不得手を把握し、他人への役立ち方を知っているからこそ出来る。
生きづらさを減らすためには、「行動」するだけでなく「自分を知る」という段階が必要です。
頭の良さテストでは自分の「認知特性」知ることが出来る。
この本は「インプットやアウトプットのストレスを減らす」ことが最大のメリットです。
「認知特性」を踏まえた上で行動すれば、行動に必要な負荷が大きく減る。
人はおおよそ「文字」「視覚(映像や写真)」「聴覚」「身体感覚(要するに慣れ)」のいずれかに得手不得手が偏っています。
これを「認知特性」といいます。この本では個人の認知特性の傾向を知ることが出来ます。
私は文字による認知は得意ですが、視覚からの情報はほとんど利用できません。
なので「仕事は見て盗め!!」なんて言う職場は全く合わない。
見たとしてもその情報を処理する回路自体が弱いわけですから。
その代わりに「キョウ君、仕事内容の一つにマニュアル作りをお願いするよ。参考文献はこれ」と言ってくれるような職場が天国になりますね。
文字で認識して仕事を進めているので、もし「メモを取るな!!」と言われたら即刻転職を考えるレベルです。(無駄にメンツを重視する企業にそんなところが多い気がしています。)
情報処理のクセは偏っている人には恐ろしいほど効率に差がありますので、認知特性を
知る知らないとでは失敗の確率はまるで違います。
「認知特性」の知識が「生きづらさを減らす好循環」を大きく前に進めます。
ストレングスファインダーで価値観を知る
認知特性とストレングスファインダーは是非組み合わせて使ってみてください。
この2つを組み合わせることで「自分のインプット、アウトプット」の方法論の大枠を決めることが出来る。
ストレングスファインダーは「何に価値を感じるのか」という大きな方向性を決めるのに役立ちます。
私の場合は「内省」という頭脳活動そのものが好きという資質がトップなので、職選びでは机に座ってデスクワークが基本路線になる。
逆にポジティブさや人とのコミュニケーションに関わる資質が強い人がデスクワークをやったら悲劇になることは簡単に想像できるでしょう。
ただ大きな路線だけ決まっても行動には結びつかないので、ここで認知特性を使う。
認知特性は情報処理の仕方に関わるので、ストレングスファインダーより具体的なので。
たとえばインプットなら「テキストを読むだけ」が良いのか「人の話を聞く」が良いのか「YouTubeを見てそこから学ぶのか」などが挙げられるでしょう。
人は情報の処理の仕方に得手不得手がありますし、何を重要と考えるかも十人十色。
「自分なら何が学びやすいか」を知ると成長スピードが一気に上がります。
なにより自分の価値観に沿った方法論をとることで、無用に自尊心を傷つけることも無くなる。
行動の効率が全く違うので、目に見えて行動のためのコストが減っていく。
「行動すればするほど、ラクになる」
このループを作れるわけです。
「具体と抽象」で更に大きな成長を
端的にいえばこの本を読むと頭がよくなります。
昔国語のテストで「傍線部はどういうことか?」という質問を見たことがあるでしょう。
「どういうことか?ってどういうことだよ!!」みたいな感想が浮かびますよね。
これは文章の内容をもとに、「具体的な事柄を抽象化しろ」か「抽象化されているものを具体的に直せ」のどちらかが聞かれています。
なぜこの話をするのかというと、この思考回路が仕事の能力に直結しているから。
仕事の出来る先輩は例外なく「具体と抽象の往復」がうまいです。
「解決策はこれこれ、理由はこれ」と一言の中でも往復していることがわかりますね。
どちらか一方が欠けても分かりにくくなる。
よくあるのは理由も言わずに「とにかくやれ!!」でしょうか。
上司自身が言語化できていないなので、自分で抽象化する必要があります。
これが出来るようになると、仕事から学びを得る量が一気に増えますね。
先述の「Gメール」に書ける教訓は単純に倍になる。
ここまでくれば、かなり行動のための知識はそろってきます。
次の段階は「ゲームのルール」を知ること。
ずばり「相手のことを考える」ことが生きづらさを減らすゲームのルールです。
「生きづらさ」はコミュニケーションの問題を解決しなければなりません。
「自分の行動」だけでなく「相手の行動やその動機」にも気を配る必要がある。
そのために「相手の何にフォーカスすればよいのか」を知らないといけないわけですね。
ここは私も今取り組んでいるところ。
そのためのキーワードは「外向き思考」です。
生きづらさを減らす「外向き思考」
そもそも「生きづらい」という感情はどうして生まれるのでしょうか?
私が出した答えは「頭の中に相手という要素が無いから」でした。
平たくいうと相手のことを考えていません。
それを教えてくれるのがこの本です。
自分の予想もつかない動きを相手にされて、すべてをぶち壊される。
発達障害で「周囲への興味」が薄い私にとって、そんな感覚が私日常です。
今でも「仕事は地雷原を突っ切るようなもの」と今でも思えますね。
「外向き思考」はいわば「地雷原を突っ切るための盾」のようなものです。
「自分勝手に考えて仕事した」と「お客様のことを考えて仕事した」では失敗した時のダメージが全く違います。
「利害関係者の得になりそうだから行動した」と周囲に認識してもらうことそのものが最大のリスクヘッジになる。
上手いか下手かよりも、考えられるかどうかが重要。
そのことに気づいて以来ずいぶんラクになっています。
それでも「ありのままが良い」という人たちに
「自分で理想像を組み上げてそれに沿って演技」というのは実際のところ茶番です。
しかし、「人に理解してもらいやすくする」ために茶番は必要です。
人間は「わかりにくいものを嫌う」という性質があり、それは強力なメカニズムです。
その裏側を教えてくれる本がこちら。
「茶番なんてものは下らない」
百も承知です。
私も茶番は大嫌いですし、正論で人生をぶち抜いていける人は本当に尊敬します。
滅茶苦茶うらやましい。
そんな風に生きてみたかった。
残念ながら能力が足りないので、私には社会と折り合いをつけるという手段しか残りません。
そのためにこの本を読みましたね。
「錯覚資産」という言葉に衝撃を受けました。
「人が良い面だけ見る」ことはまさに「資産」なんです。
もしあなたが面接を担当する立場なら、履歴書に「メガバンクや総合商社の勤務経験あり」とか「公認会計士資格保有」とか書いてあったら大体の人が「会ってみるか」くらいには思うでしょう。
「わかりやすく、他人がスゴイと思える実績」をどこかで作りましょう。
究極的には茶番と実力は矛盾しませんから。
1つ「後光が射す」ようなものを身につけましょう。
私も仕事でそれをやるために変わっていきます。
目指す方向は「採用基準」
最後に今はまだ理想論ではあるものの、今後目指す価値のあるゲームのルールを紹介します。
それは「リーダーシップ」
この本は「他人と何か目標を追う」ときのお作法を書いた本。
個人的には発達障害の有無とリーダーシップは関係が無いように思っています。
私自身はサラリーマンとして歯車をやっているわけですが、やはりリーダーシップの有無は重要と日々感じているところです。
それに気づいた企業はどんどん「ポテンシャル」では人を採用しなくなるでしょう。
「リーダーシップ」が主要な採用の項目になる日も、そんなに遠い話ではないでしょう。
それも雇用形態を問わず。
私の障碍者枠としての雇用でさえエクセルの実技試験が課されました。
「実際に仕事を自分で回し、適宜コミュニケーションを取れるか、自分で決められるか」
こんなメッセージがあったように思います。
「健康を勘案して、各自が自分でハンドルを握る」傾向がより強くなっています。
この本の内容は「それが出来れば苦労はしない」の典型例。
しかし、本質的には目指す価値があります。
生きづらさを減らしつづければここに行き着くと思うから。
この記事があなたの「生きづらさ」を少しでも減らす一助になればこれほど
嬉しいことはないです。
私も辛かった。
自分を変えるのではなく、行動のための知識をつけて、行動し続けましょう。
その繰り返しこそが「生きづらさ」を減らす特効薬です。
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