初学者向け!
簿記3級の勉強法を3つ解説する。

簿記3級

こんにちは
前職は財務部に勤めていました、
kyouです。

詳しいプロフィールはこちら。

今回は簿記3級の勉強法の解説です。

このブログの読者の方から、
「簿記2級だけでなく、簿記3級の勉強法を教えて欲しい」
というリクエストがありました。

そのためにテキストとして「驚異の合格率 88% 日商簿記3級合格塾 後藤充男 著」と
副読本の「帳簿の世界史 ジェイコブ・ソール 著」を紹介します。

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この本を通じて「簿記会計の考え方」を使えるようにしましょう。

会計の前提を知り、日々頭の中で仕訳を切り、
経理部の人たちと話しましょう。

そうすることで、試験にも落ちなくなりますし、
仕事で冷遇される確率も減ります。

「簿記の入り口」は初心者だからこそ躓く点が多くある。

私も元々簿記は大の苦手だったので、良くわかります。
その時の様子を書いた、簿記2級の勉強記事はこちらです。

ただ知識を丸暗記したところで、
応用力が付くわけがない。

ただ合格もしたい。
そんな考えの方も多いでしょう。

一番問題なのは「目先の簿記検定に受かること」だけを考えこと。
長期的には大幅なマイナスになります。

具体的には簿記2級以降の合格がかなり危うくなる。
もうあの試験は暗記だけ歯が立つヤワな試験ではありません。

根本的には「そもそも会計の考え方に慣れていない」という
状況がありますので、
まずは考え方から学んでいきましょう。

「全てはお金に換算できる」という前提

簿記会計には
「全ての企業の活動はお金に換算できる」という前提があります。

その前提を使いこなすために、
「頭の中で覚えた仕訳を切る」ことを習慣付けましょう。


色々問題があって現在進行形で議論はされていますが、
建前上はこうなっていますね。

簿記に興味をもった皆さんですが、
ここで意外と差が付くように思います。

例えば「給料」。
あれは経営(簿記を使って帳簿を作る側)から見ると、
費用、つまりコストです。

簿記会計を学ぶということは、
「物事をただの数字として見る」という冷徹な目線を学ぶということでもあります。

「簿記はそんなんじゃない!!」という声も聞こえてきそうですが、
簿記3級を取得し、仕事で活かそうと考えているのであれば、
この視点は必要なんですね。

「取引」とは資産、負債、純資産、収益、費用を増減させるものだと
定義されているわけですから。

ですが、全てをお金で考えるからこそ「状況を正確に把握できる」ということでもあります。

「こりゃマズい」と異変を察知するスピードも当然速くなるでしょうし、
激烈な競争に打ち勝つ戦略も立てやすくなります。

だからこそ簿記会計の価値があるわけです。
この考え方に慣れるために、
まずは「頭の中」で覚えた仕訳を切りましょう。

例えば会社の自家用車に乗っていたら、
「これはたしか減価償却費が掛かるんだよな…
確か仕訳は 減価償却費 / 減価償却累計額 だったよな」と頭の中で仕訳を切って見て下さい。

数字はあまり考えなくていいです。
まずは見たもの→仕訳を繰り返しましょう。

簿記会計はビジネスの共通言語です。

参考書の上だけでなく、
日々の生活や仕事に活かして勉強した方が効率は圧倒的に良い。

上記の参考図書はそこも考えられていて、
簿記学習に必要な考え方がコンパクトにまとまっています。

あとはこの考え方を自分から使っていきましょう。

まずは会計というOSを頭にインストールして使いこなせるようにしましょう。
こうすることで、
「見たことが無い問題が出て、試験に落ちる」なんてことが無くなります。

簿記会計の面倒くささの原因を知る

この際、正直に言いますが、
簿記会計は全て「面倒くさい」。

しかし、「面倒くささ」に向き合いその原因を知ることは、
簿記の学習において大きなセーフティーネットになります。

経理部の人たちに共感できると色々な仕事がスムーズになるのは、
想像が付きやすいでしょう。

経理部は商売の邪魔する存在じゃないんですよ……

そのために会計の歴史を取り上げた「帳簿の世界史」という本を
おススメします。

ビジネスの活動をすべて数字に落とすことは、
とんでもなく脳みそを酷使します。

何人もの先人たちがその面倒くささから会計を遠ざけて、
破綻の憂き目にあいました。

これは簿記会計が生まれて数百年の歴史で、
繰り返されてきたことでもあります。

もともと簿記は貿易活動のために
生まれたと言われています。

コロンブスなどの冒険家に、
お金を渡して新大陸を目指してもらう。

その航海を通じて、
香辛料や金銀財宝を持って帰ってくることを期待する。

発展していなかった時代ですから、
年率リターンは幾らになったことやら。

今でいう起業家と投資家の関係ですね。
ただ投資家も一人では冒険の資金を賄えません。

そこで何人かで集まってお金を出すとなるわけですが、
今度は利益の配分が問題になります。

そこに「植民地で香辛料が取れた。
現地の売り先が本国で売るよりもいい値段提示してきた」

何て話が進んだら、ややこしくて当たり前です。
これは現在の委託販売ですね。

もともとは大海に漕ぎ出し、
富を生む貿易のために簿記は生まれました。

歴史からアプローチすれば随分抵抗も
和らぐのではないでしょうか。

貿易関係書類を扱う部署や経理・財務部の人たちを
見る目が変わります。

簿記をコミュニケーションに活かす

日々の活動や仕事で仕訳を切ることに慣れたら、
今度は経理関係の部署の人と話してみましょう。

中々につっけんどんな人が多いかと思いますが、
彼らの持っている情報や知識は本物です。

経費精算の時にでも、
どんな仕訳を切るのかを聞いて見て下さい。

こうして雑談することで、
相手にも「今の簿記3級の状況」や「初学者の悩み」などの
情報を与えることが出来ます。

私が新人の時に結構聞かれたのは、
簿記2級の試験内容の改訂や、
大学でどんな授業が行われているかなどの話題でした。

経理部で働いている以上、
「簿記会計に関わる最近の動向や変化、ニュース」は
興味があるものです。

しかもキャッチアップが中々出来ていない分野もあるので、
こうした雑談は双方にとって大きな価値があります。

少しでも勉強して知識が付いたら、
会話の中で使ってみましょう。

ちなみに前職では、
部署の中枢を担っている人ほど、
この手の会話が出来ました。

この手の会話が仕事で冷遇されないための
秘訣ともいえます。

本日のまとめ

簿記3級の勉強はまず、
「全てを数字で換算する」という前提に慣れましょう。

そのために勉強して覚えた仕訳はどんどん
日常生活で使っていきましょう。

ある程度知識がたまったら、
経理部の人と話してると良いです。

こうすることで、
見たことが無い問題が出ても対応できる能力が知らぬ間に培われます。

最後に一言。

経理部の人たち敵じゃないから!!!!!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

活字中毒歴16年目、年間100冊の読書と週3回の本屋通いが趣味 「行動するための読書」を テーマに書評を書いていきたいと思います。 メーカーの財務部を退職後 ADHD向けの就労支援施設にて訓練中